新卒で入った職場の年間休日は、105日でした。
月曜日から金曜日までは9時から17時まで、土曜日は9時から13時まで勤務。日曜日と祝日は休みだったため、当時の私は「そこまで休みが少ないわけではない」と思っていました。
しかし、実際の働き方は毎週6連勤です。
土曜日が半日勤務でも、週に6日職場へ行く生活には変わりません。日曜日は疲れを取るだけで終わり、夕方になると翌日の仕事を考えて少し憂鬱になる。旅行に行くこともほとんどありませんでした。
その後、故郷へ戻ることをきっかけに転職し、年間休日125日の職場で働くようになりました。
休日は20日増え、給料も年間で100万円近く上がりました。
ただし、すべてが楽になったわけではありません。1日の勤務時間は長くなり、残業時間も増えています。管理薬剤師になってからは、休日に電話がかかってくることもあります。
それでも、私は年間休日を重視して転職してよかったと思っています。
今回は、年間休日105日から125日になって実際に何が変わったのか、薬剤師として働いてきた経験をお伝えします。
年間休日105日だった頃は毎週6連勤だった
年間休日105日の職場で働いていたのは、新卒から2年目頃までです。
当時の勤務時間は、月曜日から金曜日までが9時から17時、土曜日が9時から13時でした。
土曜日は午前中だけだったので、求人票の勤務時間だけを見れば、それほど大変そうには感じないかもしれません。
しかし、通常の勤務は毎週6連勤でした。
月曜日から土曜日まで出勤し、日曜日に休む。そして、また月曜日から仕事が始まります。
連休がまったくなかったわけではありません。ゴールデンウィークやお盆、年末年始には休みがあり、有給休暇も取得できました。
それでも、普段の生活では週に1日しか完全な休日がありません。
当時は独身だったため、家族との予定を合わせることに困る場面はあまりありませんでした。一方で、平日に役所へ行くような用事は済ませにくく、旅行にもほとんど行きませんでした。
日曜日は何かを楽しむというより、1週間の疲れを取るための日になっていました。
休日にも仕事のことをずっと考えていたわけではありません。ただ、日曜日の終わりが近づくと、また6日間の勤務が始まることを思い出し、少し憂鬱になっていました。
勤務終了が早くても疲れが取れなかった
当時は平日の勤務が17時までだったため、現在と比べると定時は早めでした。
しかし、実際には残業もありました。
定時が早いからといって、必ずしも体が楽だったわけではありません。
平日の勤務時間が多少短くても、毎週6日出勤する生活では、疲労を回復させる時間が十分に取れませんでした。
土曜日は13時までなので、午後から自由に過ごすことはできます。
それでも、午前中に仕事へ行った日は、完全な休日とは感覚が違います。帰宅して昼食を食べ、少し休むと、すでに夕方になっています。
翌日の日曜日も疲れを取ることが中心になり、「何か新しいことを始めよう」という気力はなかなか湧きませんでした。
年間休日105日という数字以上に、毎週6日職場へ行く働き方が負担になっていたのだと思います。
故郷へ戻る転職で年間休日を重視した
転職のきっかけは、休日の少なさだけではありません。
故郷へ戻ることになり、地元で新しい職場を探す必要がありました。
求人を探す際には、給料と休日のバランスをかなり重視しました。
薬剤師の求人を見ると、給料が高い代わりに休みが少ない職場もあれば、休日は多くても給与条件が下がる職場もあります。
年間休日や給与だけでなく、実際の休み方や残業時間まで自分だけで確認するのは簡単ではありません。私は転職エージェントを利用して、条件を比較しながら職場を探しました。
面接では、年間休日の数字を見るだけでなく、具体的にいつが休みになるのかを確認しました。
転職先は完全週休2日制で、祝日がある週も土曜日出勤はありません。お盆と年末年始の休みもあり、年間休日は125日でした。
有給休暇は年間休日とは別に取得できます。
求人票に「年間休日125日」と書いてあっても、その内訳が分からなければ、実際の働き方は判断できません。
完全週休2日なのか、祝日のある週に出勤があるのか、半日勤務が含まれていないかまで確認することが大切だと思います。
休日が20日増えて一番変わったのは毎週の疲れだった
年間休日105日から125日になると、数字上は年間で20日の違いです。
月に換算すると、1〜2日程度しか変わらないようにも見えます。
しかし、実際に働いてみると、その差は想像以上に大きいものでした。
特に大きかったのは、毎週6連勤ではなくなったことです。
週に2日休めるようになると、1日目に疲れを取り、2日目に自分のやりたいことをする余裕が生まれます。
以前は、日曜日に休んでいるうちに休日が終わっていました。現在は疲労を回復させたうえで、外出したり、用事を済ませたりすることができます。
有給休暇を組み合わせて、3連休にもできるようになりました。
年間休日が20日増えたこと以上に、「毎週2日休める」という働き方の変化が大きかったと感じています。
まとまった時間が副業を始めるきっかけになった
休日が増えたからといって、急に勉強時間が増えたわけではありません。
薬剤師としての勉強量については、転職前後でそれほど大きく変わっていないと思います。
一方で、ブログやライター活動などの副業に取り組むための時間は確保しやすくなりました。
以前は休日の多くを疲労回復に使っていました。新しいことを始めたいと思っても、実際に行動へ移すだけの余裕がありませんでした。
完全週休2日になってからは、まとまった時間を確保できるようになり、「副業をやってみよう」と思える気力が生まれました。
休日が増えたことで、時間だけではなく、気持ちの余白も増えたのだと思います。
何かを始めるためには、数時間の空き時間だけでは足りないことがあります。
翌日も休みだと思えることで、落ち着いて作業に取り組めます。現在ブログや医療ライターの仕事を続けられているのも、休日が増えたことと無関係ではありません。
休日も給料も増えた
転職前は、休みを増やすと給料が下がるのではないかという不安もありました。
私は薬剤師になるために約1000万円の奨学金を借りていたため、休日だけでなく、返済を続けられる給与水準も重視していました。

実際には年間休日が20日増えただけでなく、給料も年間で100万円近く上がりました。
もちろん、すべての転職で休日と給料の両方が増えるわけではありません。
地域や経験年数、会社の規模、任される業務によって条件は異なります。
それでも、「休日を増やすなら収入は諦めるしかない」と決めつける必要はないと思います。
求人を比較し、転職エージェントから職場ごとの情報を集めることで、現在よりも条件のよい職場が見つかる可能性はあります。
私の場合、故郷へ戻るという事情がありましたが、結果として休日と給料の両方を改善できました。
年間休日125日でもすべてが楽になったわけではない
ここまで読むと、転職後は仕事が一気に楽になったように見えるかもしれません。
しかし、年間休日が増えた一方で、負担が増えた部分もあります。
まず、週の勤務時間自体は大きく変わっていません。
土曜日が休みになった代わりに、平日の1日あたりの勤務時間は長くなりました。
残業時間も、以前は月10時間程度でしたが、現在は月20時間程度です。
年間休日が多いからといって、1日あたりの拘束時間が短いとは限りません。
また、年に2回ほど休日当番があります。
休日当番の日は出勤になるため、年間休日125日がそのまますべて自由な休日になるわけではありません。
さらに、管理薬剤師になってからは、休日に職場から電話がかかってくることも増えました。
有給休暇は取得しやすい職場ですが、在宅業務を担当しているため、患者さんの訪問スケジュールを調整する必要があります。
年間休日が多くても、仕事内容や役職によっては、休日に仕事の連絡が入る場合があります。
そのため、「年間休日125日だから絶対に働きやすい」とは言い切れません。
新しい職場に慣れるまでは大変だった
転職後は、これまでと勝手が違うため、仕事に慣れるまで大変でした。
同じ薬剤師の仕事でも、会社が変われば業務の進め方やルール、使用するシステムが変わります。
前の職場では当たり前だった方法が、新しい職場では通用しないこともあります。
新卒で働き始めた頃も、仕事を覚えられず、自分だけができないように感じていました。新人時代につらかった経験については、別の記事で詳しく書いています。

ただし、前職で身につけた経験を活かせる場面もありました。
患者さんへの対応や処方監査、疑義照会など、薬剤師として積み重ねてきたものがすべて無駄になるわけではありません。
転職したからといって、薬剤師として一からやり直しになるわけではないと感じました。
一方で、働きやすさには人間関係も大きく影響します。
休日や給料の条件がよくても、人間関係に強いストレスがあれば、長く働くことは難しくなります。
年間休日は大切な条件ですが、職場選びでは人員体制や雰囲気、上司との関係も重要です。
求人票では年間休日以外も確認したい
年間休日は、職場を比較するうえで分かりやすい数字です。
ただし、数字だけを見て転職先を決めるのはおすすめできません。
私自身の経験から、少なくとも次の点は確認した方がよいと思います。
- 年間休日に有給休暇が含まれていないか
- 完全週休2日制か、週休2日制か
- 祝日がある週に土曜日出勤があるか
- 半日勤務を休日として数えていないか
- 休日当番が年間何回あるか
- 1日あたりの勤務時間は何時間か
- 月の残業時間はどの程度か
- 有給休暇を取得しやすいか
- 休日に電話対応が必要か
- 在宅業務や管理薬剤師業務の負担はどの程度か
「週休2日制」と「完全週休2日制」は似ていますが、意味は異なります。
週休2日制は、毎週必ず2日休めるとは限りません。1か月のうち一度でも週2日の休みがあれば、週休2日制と表記できる場合があります。
毎週2日の休みを希望する場合は、完全週休2日制かどうかを確認する必要があります。
また、休日が多くても、毎日の残業が多ければ、自由に使える時間は少なくなります。
年間休日、勤務時間、残業、給料をセットで確認することが大切です。
求人票だけでは分からない情報もあるため、転職を考える場合は、複数の求人や転職サービスを比較しておくと判断しやすくなります。

休みを重視することは甘えではない
転職活動で休日を重視すると、「楽をしたいだけではないか」と思われるのではないかと不安になる人もいるかもしれません。
私も、若い頃は休みよりも経験や給料を重視するべきなのではないかと考えることがありました。
しかし、休む時間がなければ、仕事を続けるための余裕も失われていきます。
休日は、ただ何もしないための時間ではありません。
疲労を回復させ、家族と過ごし、自分の用事を済ませ、仕事以外のことに挑戦するための時間です。
私の場合、年間休日が増えたことで、疲れを持ち越しにくくなりました。ブログやライター活動を始める余裕も生まれました。
休みを重視したからといって、薬剤師としてのキャリアを諦めたわけではありません。
給料は増え、前の職場で得た経験を活かしながら、現在も薬剤師として働いています。

年間休日105日から125日になって感じたこと
年間休日105日の頃は、土曜日が半日勤務だったため、自分ではそこまで厳しい働き方だと思っていませんでした。
しかし、完全週休2日の職場へ転職して初めて、毎週6日職場へ行く生活が自分にとって負担だったことに気づきました。
年間休日が20日増えたことで、生活のすべてが劇的に変わったわけではありません。
1日の勤務時間や残業は増えました。休日当番や休日の電話対応もあります。
それでも、毎週2日休めることで、疲労を回復させ、自分のために使える時間を持てるようになりました。
年間休日は、職場を選ぶうえで重要な条件の一つです。
ただし、数字だけでは本当の働きやすさは分かりません。
勤務時間や残業、有給休暇、休日当番、仕事内容、人間関係まで含めて、自分が無理なく続けられる職場かどうかを考える必要があります。
今の働き方がつらいと感じている薬剤師に伝えたいのは、休みを重視して職場を選ぶことは、決して甘えではないということです。
今の職場しか知らないと、「薬剤師はどこで働いても同じ」と思ってしまうかもしれません。
しかし、職場が変われば、休日も給料も働き方も変わる可能性があります。
自分が納得して働き続けるために、求人票の年間休日を一つのきっかけとして、今の働き方を見直してみてもよいのではないでしょうか。
今すぐ転職するつもりがなくても、自分の地域でどのような求人が出ているのかを知るだけで、今の職場を続けるか判断する材料になります。

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