2026年1月27日時点でわかっていることと、今後の方向性を読み解く
「次の調剤報酬改定で、薬局はまた厳しくなるのか」
「かかりつけ薬剤師はどう扱われるのか」
「門前薬局や都市部の薬局は不利になるのか」
令和8年度(2026年度)の調剤報酬改定について、こうした不安や疑問を感じている薬剤師の方も多いのではないでしょうか。
今回の改定は、単なる点数の上下ではなく、薬局の役割そのものを再定義する改定になる可能性が高いと考えられています。
この記事では、2026年1月27日時点で公表・報道されている情報を整理したうえで、
「今回の改定で、実際に何が変わりそうなのか」
「薬局・薬剤師は何を準備しておくべきか」
を、できるだけわかりやすく解説します。
令和8年度調剤報酬改定はいま、どこまで決まっているのか

まず前提として、2026年度調剤報酬改定は すでにすべてが決まっているわけではありません。
流れとしては、
- 社会保障審議会で「診療報酬改定の基本方針」が示される
- 中央社会保険医療協議会(中医協)で、個別項目(いわゆる短冊)を検討
- 告示・通知で最終確定
という段階を踏みます。
2026年1月27日時点では、
基本方針はすでに示されており、短冊ベースの検討内容が中医協で議論され始めている段階です。
つまり今は、
「国がどの方向に薬局を導こうとしているのか」
が、かなりはっきり見え始めている時期だと言えます。
今回の改定で示されている大きな方向性

基本方針や中医協資料から読み取れる、調剤報酬改定の大きな流れは次の通りです。
薬局に求められる役割の変化
- 医療DX(電子処方箋、情報連携)の活用
- 「かかりつけ薬剤師機能」の実質化
- 地域での医薬品安定供給への責任
- 後発医薬品・バイオ後続品の適正使用
- 立地に依存しない「地域完結型薬局」への転換
これらは、これまでの改定の延長線上ではありますが、
令和8年度改定では、より「厳密に」「構造的に」評価し直される可能性があります。
【ほぼ確実に議論されている】改定項目と変更の方向性

ここからは、2026年1月27日時点で中医協資料や専門メディアで報じられている内容をもとに、
「実際に変更される可能性が高い項目」を整理します。
※点数や細かい要件は未確定ですが、方向性としてはかなり明確です。
都市部の新規開局に対する評価の見直し(距離要件・立地依存)
今回、特に注目されているのが 都市部における薬局立地の評価です。
報道では、政令指定都市や東京23区などの都市部で、
- 既存薬局から 500m以内 に新規開設する場合
- 200床以上の病院周辺
- 医療モール内・隣接型の薬局
といったケースで、
調剤基本料1を算定しにくくする、または減算を設ける 方向が示されています。
これは明確に、
「門前・医療モール依存型の薬局を増やさない」
というメッセージです。
今後は、
「どこにあるか」より「地域で何をしているか」
が、より強く問われるようになる可能性があります。
調剤基本料の再整理と集中率の厳格化
調剤基本料についても、構造的な見直しが検討されています。
特に、
- 調剤基本料1の対象薬局をより厳格化
- 処方箋集中率の基準引き下げ
- 一部グループ要件の整理
といった点が議論されています。
これは、
「同じ医療機関の処方箋を大量に受ける薬局」
と
「地域の複数医療機関・在宅に関わる薬局」
を、よりはっきり区別する方向だと考えられます。
かかりつけ薬剤師指導料・包括管理料の廃止と再設計
今回の改定で、最も大きな制度変更のひとつと考えられているのが、
かかりつけ薬剤師指導料・包括管理料の扱いです。
報道では、
- かかりつけ薬剤師指導料
- かかりつけ薬剤師包括管理料
を 廃止 し、
代わりに 服薬管理指導料の中で、継続的な関与を評価する仕組み を設ける案が示されています。
これはつまり、
- 「同意書を取ったか」
- 「かかりつけと名乗っているか」
ではなく、
- 継続的な服薬フォロー
- 医療機関との情報共有
- 患者の生活背景を踏まえた介入
といった 実態ベースの評価 に寄せる、という方向性です。
後発医薬品体制加算の廃止と「供給対応体制」評価への転換
後発医薬品をめぐる評価も、大きく変わる可能性があります。
現行の、
- 後発医薬品調剤体制加算
- 外来後発医薬品使用体制加算
などを廃止し、
代わりに 「地域支援・医薬品供給対応体制加算」 を新設する案が示されています。
評価される内容としては、
- 適正在庫管理
- 単品単価交渉
- 不要な返品や急配の抑制
- 他薬局への分譲対応
- 地域での情報共有
など、安定供給に実際に貢献しているかどうか が中心になります。
バイオ後続品(バイオシミラー)関連の評価強化
バイオ医薬品についても、
- バイオ後続品調剤体制加算の新設
- 一般名処方加算での評価対象拡大
といった見直しが検討されています。
今後は、
「バイオ後続品を扱える体制があるか」
「患者説明ができるか」
といった点も、薬局評価に影響してくる可能性があります。
【ここからは推測】令和8年度改定で起こりそうな変化

ここまでの情報を踏まえると、今回の改定は、
- 面(地域)
- 対人業務
- 医薬品供給
- DX
という 4つの軸 に、薬局評価を集約していく流れだと考えられます。
特に重要なのは、
「やっているつもり」では評価されなくなる という点です。
書類上では整っていても、
- 継続フォローの実態がない
- 供給不安対応が属人化している
- 地域との関係が弱い
といった薬局は、今後さらに厳しくなる可能性があります。
薬局・薬剤師が今から準備しておきたいこと
点数が確定していなくても、今から取り組んでおくと有利になることは明確です。
- 処方箋集中率・立地条件の把握
- 服薬管理指導の「継続介入」を仕組み化
- プライバシー配慮スペースの見直し
- 在庫・分譲・供給対応のルール整備
- バイオ後続品に関する説明体制の構築
これらは、どのような点数設計になっても 無駄になりにくい投資 です。
参考文献
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001597709.pdf
これからの薬局経営・働き方を考える

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